炊飯用具
 日帰りなら、コンビニでおにぎりやお弁当を買って行けば事足りますから、炊事など考える必要は有りません。
特に、コンテストなど、少しでも高い処に登っての運用と成れば、テント泊や車中泊となり、当然のことながら炊飯が必要になります。

 以下に、私が使っている火器類を紹介します。

火器(コンロ)

 移動時の炊飯には、第1にコンロが欲しくなる。 登山などハードな用途には本格的なキャンピングツールが不可欠ですが、無線の移動運用程度では、ごく普通のコンロでも間に合います。 しかし、問題は風に対する対策です。

 私は、カセットガスボンベを使う小型のテーブルコンロを使って居ます。 一般的な家庭用テーブルコンロでも形が大きいだけで内容は同じです。 違うのは、風除けフードが付いて居る点です。

 このコンロを使うと、ガスの炎で風除けフードが真っ赤になります。  
普通の風では消えませんが、特に強い風が吹くと一瞬消える時があります。 しかしフードのパンチングメタルが真っ赤に焼けているので、次の瞬、間出続けたガスに引火して再び燃え続けます。 

風除けフードは、簡単に作れます。
材料は、ホームセンターで売っているステンレス製のパンチングメタルを使いました。 ホームセンターで売っているパンチングメタルには、
アルミ製とステンレス製がありますが、アルミ製では、直ぐに熔けてしまい、使い物に成りません。 必ずステンレス製や、鉄製を使います。

 コンロの五徳の高さよりも約 1mmほど小さな幅の細長い帯状に切断。
一周巻くには、長さが足りないので、”コ”の字型に曲げて、二組を画像の様につなぎ合わせた物です。 接続には、ステンレスのブラインドリベットで固定しました。 コンロへの取り付けは、五徳の上から被せるだけです。



その他の火器



これらは、その他に所有している火器の一部ですが、手前右側のガスコンロは、今でも常に持ち歩いています。
前側2個は、緊急時には、火力が強いこと、確実に点火出来る信頼性などから強い味方です。

後ろ側の3個は、風に強いのですが、ホワイトガソリンを使い、ポンピングで燃料に圧力を掛けなければ成らな
いなど、使い方が面倒なので、出番が少なくなっています。




コッフェル(鍋)、ヤカン など

 コンロと共に必要になるのが鍋類です。

 カップラーメンを喰うにしても、コーヒーを飲むにしても必要なのがヤカンです。 このヤカンは、ホームセンターの売り出しで500円で買ったと
記憶していますが、約20年位使って居ます。 最
 鍋は、普通の家庭用の鍋でも良いのですが、私が使っているコッフェルは、大きい方の中に小さい方がすっぽり入る、入れ子式の形です。
この細長い形は昔からロッククライマーが、好んで使って居た物ですが、要は形は何でも良いのです。問題は運搬に際して場所を取らない事
が大事です。 車で運ぶので何でも良さそうですが、実際にやってみると、大きな物は邪魔になる事が分かります。

 小さい方は、700ml、大きい方は、1500ml の容量です。 一人分の米を炊く時には小さい方を使います。 二人分の時には大きい方を使います。
一人の食事を作る時には、小さい方で飯を炊き、大きい方で湯を沸かしてレトルト食品をボイルします。

 もし、コッフェルを新たに買う場合ですが、登山を目的にしないなら、チタン製は敬遠します。 何故なら、チタン製のコッフェルは肉厚が薄く、
軽いのが特徴です。 チタン製コッフェルで米を炊くと焦げ易いのです。 チタンは、熱の伝導率が悪いのと、素材の肉厚が薄いので局部的に
熱が集中する為だと思われます。 
車で運ぶ移動運用では、この程度の物の重量は気にならない筈ですから、アルミ製の出来れば肉厚のある鍋をお奨めします。


 この他に、ボイルするだけでOKのレトルトご飯は、形が大きいので、アルミの角鍋を使って居ます。 これは、本来鍋では無く、「23cm D型
バット」と称する物で、蓋も付いていて、丁度良い大きさなのでレトルトご飯のボイル鍋として使います。
レトルトご飯は、便利ですが、欠点は、14分間のボイルに使う燃料ガスの消費量が気になります。 炊いても同じ位の時間が掛かりますが、
燃料消費は可成り少なくて済みますので、私はお米持参で、現場で炊くことが多いです。 その方が美味しいご飯が食べられるので一挙両得です。 
尚、私は、福島県の住人ですから、地元のノンブレンド玄米を買って冷蔵保管しています。食べる直前に自家精米していますので、「その方が美味しいご飯が・・」と書きましたが、レトルトご飯と、持参米を炊いて食べるのと旨さは、立場によって変わるかと思います。どうぞ、私の言葉に惑わされない様にお願いします。


ご飯の上手な炊き方
 上に飯は自分で炊くと書きました。 殆どの人が自分で炊いた経験が無いでしょうね。
其処で、美味しいご飯の炊き方を教えます。

1)お米の研ぎ方
米の量は、標準的には、 1人分=1合=180mL です。 大食いの人は多めに、小食の人は少なめにすれば良いかと思います。
コッフェルに米を入れ、適当に水を入れて、研ぎます。
ゴシゴシと揉む様に軽く擦ります。 極端に強く揉むと米が割れたりしますので、適当に手加減して下さい。 
この時、大きな鍋や釜なら、手のひらで押しつけるように等と難しい操作になりますが、何しろ小さなコッフェルですから、適当に揉む程度の事で充分です。

水を注いで白く濁ったとぎ汁を流し、再度水を入れて研ぎ、流すを繰り返し、3回研ぎます。
その後は、少しかき回す程度で濁り水がある程度綺麗な水に成るまで、何度か流します。とぎ汁は、白く濁っていますが、米の表面が削れた物で、決して汚い物では有りません。従って極端に綺麗になるまで流す必要は有りません。

2)出来るだけ水を捨てて、米だけにします。

3)米の量の1.5倍の水を米の入ったコッフェル(鍋)に加えます。 (水加減) 例えば、米が180ml なら水を270ml加える訳です。
計量カップが無ければ、コップやマグカップ等で目分量でも良いでしょう。事前に自分のマグカップが何CC入るのか確認して置くと良いですね。
  1.5倍の水量が大切です。 昔からお釜で炊く時には、米と同量の水を加えるのが定説の水加減ですね。 しかし、鍋や飯盒で炊く時には、沸騰した時に湯気となって放出される水分が多いなど、歯釜とは違いますので水分が不足してます。 先入観に捕らわれず、1.5倍の水を入れます。
この1.5倍の水量は、家庭で鍋で炊く場合も同じと考えて結構です。 

約15〜20分程度放置して、お米に充分な水を吸わせたら準備完了です。 水を吸わせる時間は出来れば30分くらい、長目の方が美味しいご飯になります。

4)炊飯-1
コンロに乗せ、着火します。
以後、炊きあがりまで蓋は取らない事が肝要です。 出来れば、蓋の上に少し重い物を乗せておくと更に良いです。

着火直後は中火で、少し経ったら強火にしして炊きます。
やがて、蓋の隙間から吹きこぼれます。
ここで、吹きこぼれなくなるまで火力を弱めます。 

5)炊飯-2
弱火にして、約15分間炊き続けます。

5)火を止めます。
火を止めても、コンロから下ろさず、そのままにして、約15分程度放置します。 これは、「蒸らし」と言う操作です。

これで、炊きあがりです。


昔から、釜で炊く時には、米と水は同量と言われて居ます。 しかし、鍋や飯盒で炊く時には、1.5倍の水が必要です。
これを覚えておくと、非常時に電気釜が使え無くても旨い飯が炊けます。
 

奥様など、女性に聞くと同量と言う筈です、惑わされると「根っこ飯」になりますよ!

「初めチョロチョロ、中ぱっぱ、赤子泣いても蓋取るな」 即ち、初めは弱火で鍋を温めます。 ほんの少し経ってコッヘルの中のお米や水が温まった頃合いで、ここから強火にして本炊きに入ります。 少し経って吹きこぼれたら火を弱めて追い炊き15分で、火を止めてからも蒸らしを行います。
最後の追い炊きの時、火が強いと焦げますので、チョロチョロに弱くする事がコツです。



「注意」
キャンビング用の鍋には、色々な物があります。
チタンの鍋は止めましょう。何故なら、チタンは、軽いので重宝されて居ますが、素材が「薄い」チタンは「熱伝導率が悪い」などが原因で、米を炊くと焦げ易いのです。 また、チタンの鍋類が焦げると、洗っても焦げ跡を残って、以後何かに付けて焦げ易い事に悩まされます。 登山の為に背負って行くなら軽い方が楽ですが、アウトドア程度で車で移動するなら、少々の重さは関係無い筈かと思います。
米を炊くには、ある程度厚みの有る鍋が適します。熱が満遍なく鍋の周囲に伝わるので、蒸らしの際に効果的に働きます。


食器類
工事中