尾瀬国立公園 (JAFF-019)
2010年9月14日 福島県南会津郡檜枝岐村 移動運用
尾瀬国立公園内として、運用地点まで車が入れること、ヨーロッパ方向に向かって高い山などの障害物が無い事などの条件で調べたが日本で最も規制の厳しい尾瀬国立公園なので入れる余地がないことで決定まで多くの検討時間を要しました。更に、車で入れそうな場所は殆どが谷間で、コンディション低迷期に於いてヨーロッパ方向へ電波を飛ばせそうなロケーションを見いだす事は極めて困難でした。 自動車が通れる道路としては、御池から沼山峠へ上がる道がありますが、ここはマイカー規制で一般車両は入れません。 群馬県側、栃木県側からは、国立公園内に高い山や尾根筋が立ちはだかっている為、ルートとしては不適当と判断しました。
国土地理院の1/25,000地図を詳細に検討した結果、唯一国立公園エリア内ギリギリの地点でヨーロッパ方向に辛うじてルートが見いだせたのが今回の運用地点でした。
尾瀬の福島県側アクセスに多くの登山者が集まる檜枝岐村御池までは、R-352号線はここまでは大型バスも走る立派な国道だが、この先新潟県方面へ進む車は滅多無く、急激に寂しいエリアになります。
今回の運用地点は、その御池を過ぎて新潟方面へ進み、峠を過ぎた辺りで国立公園エリアが終わる、その直前の道路際を使わせて頂きました。
現地での正確な場所は、Garmin GPSmap 60CSxで確認いたしました。
この地点を選んだ事で、ヨーロッパの方向に辛うじて少し外れる程度でアンテナを張る事が出来ました。
場所柄アンテナはメインの14MHz用1本としました。 (画像は、アンテナ線が見易い様に後から画面に黄色く着色しました。) アンテナ張りに時間が掛かってしまい、張り終えてこの写真を撮って間も無く日没時間となりました。
この場所は、所々に車輌すれ違い用の為に道幅を広げた空き地です。 画面右側のクマザサの先は深く切れ落ちた谷なので、アンテナの右端は、ロープで引っ張る事が出来ません。 別のポールで車の方から突き出した形でテンションを与えました。
谷間の更に右は、東北で一番高い山として有名な尾瀬の主峰「燧岳」(2346m)が聳えています。
こんな場所に車を留めてアンテナを張るなど無謀に近い事ですが、幸いな事にこの場所は滅多に車が通らない道だと言う事がこの場所に何度も行った経験で分かっていたので出来た事で、実際にこの日も日没後に通った車は1台も有りませんでした。
余談です。
まだ東京に住んでいた1970年代頃に釣り雑誌で「秘境、銀山湖」で大イワナが釣れた話など読んで夢を馳せた憧れの地でした。
その後福島に住む様に成って会社の同僚に連れられて夢の銀山湖に足繁く通った想い出の道でした。
車内にトランシーバーやパソコンをセットアップし、いざ食事となった頃には、秋の日暮れはつるべ落としの例えのとおり、辺りは真っ暗になっていました。
幸い天候に恵まれたので道ばたで食事を作って準備完了となりました。
手っ取り早く食事を済ませなければ成りません。 この日のメニューは、暖めれば食べられるレトルトご飯とレトルトカレーでした。
移動運用で大切な食糧計画は、出掛ける前に日程と体調などを考慮して保存が利く、簡単な調理で手早く食べられて、活動エネルギーを確保出来る様に
計画します。
雨が降って車の中での調理を強いられる場合の逃げ手も考えて置かねば成りません。天井の高い車なら火が使えますが、乗用車など火が使えない場合
の事も考えて即応出来る準備が必要になります。
車の中にトランシーバー、パソコン、キーなどをセッティングして、11:34utc (20:34jst) にUA0SFMとの1st QSOでスタートしましたが樹木に覆われたアンテナとなど条件が悪い中、15:36utc (00:36jst) まで41局とQSO出来た所で急激にコンディションがダウンし終了しました。 全て 14M CWでした。
14MHz 41 QSO
QSO Entity : 4X, A6, DL, HA, JA, LZ, OK, SP, UA3, UA9, UJ, UN, UR, W, YO
左端は、スピーカーと、パドル(Begali)、ノートPC、トランシーバ、キーヤー(上)
今回パソコン用のスピーカーを用意したが、特性が悪く使えなかった。通信用を考えて選定が必要でした。